アンチロウ
(カドアンの街を歩いているマーシュ。) | |
声 | なんでまた急にロウの強化なんて始めたんだ? |
(マーシュ、声のした方を見る。) (青魔道士、セージ、狩人が話している。マーシュ、近づく。) |
|
セージ | 宮廷がロウをころころ変えるのは前からじゃないか。 |
狩人 | やりにくいったらないぜ。 まったく、女王様にも困ったもんだな。 |
セージ | おいおい、めったなことを言うもんじゃない。 だれが聞いてるかわからないぞ。密告されたらどうする? |
(錬金術士エゼルが登場。) (マーシュの背後から話しかける。) |
|
エゼル | きみもロウの強化が気になるのかい? |
(マーシュ、振り向く。) | |
エゼル | な〜に、そのうちロウの存在なんて、意味のないものになるさ。 |
マーシュ | どうしてそう断言できるんですか? このイヴァリースにおいてロウの力は絶対的なのに。 |
エゼル | ・・・どんなものにも必ず抜け道はあるものさ。 |
(画面、青魔道士・セージ・狩人たちに移動。) | |
セージ | ・・・おまえ、知ってるか? あのウワサ。 |
狩人 | アンチロウ・・・エゼル・バルビエか? |
青魔道士 | 信じられないな。ロウを無効化するなんて。 |
狩人 | でも、もし、そんなことが出来るとしたら・・・ |
(画面、移動。) | |
マーシュ | ロウを無効化・・・? |
エゼル | そういうことさ。 |
(マーシュ、エゼルを見る。) | |
マーシュ | エゼル・バルビエって人がその方法を見つけたんですね? |
(エゼル、マーシュを見る。) | |
エゼル | 会いたいのか? だが、そいつはまず無理だろうな。 彼はいろいろな連中から追われる忙しい身だ。 あきらめるんだな。 |
マーシュ | あなたはずいぶんとエゼルさんについて詳しいんですね。 |
(エゼル、頷く。) | |
エゼル | オレは有名人が大好きでね。 おっと、そろそろ行かないと。約束があるんだ。 |
(去る。) | |
マーシュ | アンチロウ・・・ エゼルさん、か。 会ってみたいな。 |
(去る。暗転。) (夜のカドアン。エゼルが走って逃げている。) |
|
マーシュ | あの人は! |
(追手の狩人、忍者が登場。エゼル、逃げる。) (向かいから幻術士が現れる。エゼル、後ずさる。) |
|
幻術士 | いつまでも逃げられると思うのか? いいかげんにおとなしく捕まったらどうだね! |
エゼル | 生まれてこの方、じっとしているのは苦手でね。 |
(逃げる。守護騎士、闘士、グラディエーター登場。囲まれる。) | |
幻術士 | “天才エゼル”にしては詰めが甘かったようだな。 |
(エゼル、幻術士を見る。) | |
エゼル | ま、こんな日もあるさ。 いつも成功ばっかりじゃ、人生、おもしろくないしな。 |
幻術士 | ヤツを捕らえろっ! 痛めつけてもかまわんぞ。アタマさえ無事ならいい! |
エゼル | そりゃひどい。お手柔らかに頼むぜ! |
(画面、マーシュに戻る。) | |
マーシュ | あの人がエゼル? 助けないと!! |
(エンゲージ開始。) | |
マーシュ | やっぱり、あなたがエゼル・バルビエだったんですね。 |
エゼル | バレバレか。 まぁ、あれだけ喋ればわかっちまうか。 |
マーシュ | この連中はなんですか? ジャッジならいざしらず、どうして追われてるんです? |
エゼル | ビジネス上のちょっとしたトラブルさ。ヤツら、案外ケチでね。 10万ギルを要求したらぼったくり呼ばわりさ。ホント、セコいぜ。 |
マーシュ | 10万ギル!? |
エゼル | それっぽっちの金でロウをひっくり返すことができるんだ。 安いモンだろ。なぁ? |
マーシュ | ・・・・・・。 |
(エンゲージ続行。) (勝利条件を満たす。) |
|
マーシュ | 大丈夫ですか? |
エゼル | ああ、見てのとおりだ。助かったよ。サンキュー。 |
(エンゲージ終了。) (カドアン。エゼルとマーシュ。) |
|
エゼル | あらためて自己紹介しておこう。 エゼル・バルビエだ。 |
マーシュ | ぼくはマーシュです。 |
エゼル | 本当ならお礼のひとつでもしたいところなんだが、 あいにく、ゆっくりしているヒマがなくてね。 |
マーシュ | 他にもあなたを追っている人が? |
(頷く。) | |
エゼル | まぁ、そんなところだ。オレって天才だろ?人気者なのさ。 |
声 | ン・モゥ族の間では“変人”と呼ばれていると聞いたが? |
(2人、声のした方を向く。) | |
エゼル | ・・・単なるやっかみだよ。 これも「才能ある者」の宿命ってやつかな。 |
(ジャッジマスター・シドが守護騎士を引き連れてやって来る。) | |
シド | エゼル・バルビエだな。 |
エゼル | ジャッジマスター自らがおいでとはね。うれしい限りですよ。 |
マーシュ | この人・・・ミュートのパパがジャッジマスター? |
シド | 貴公が作り出したというアンチロウの話を聞きたい。ご同行願えるか? |
(頭を下げるエゼル。) | |
エゼル | つつしんでお断りします。ワリィけど、堅苦しいのはキライなんだ。 |
(シド、ロウカードをかざす。エゼルの体が光に包まれる。) | |
エゼル | ジャッジマスターのみが使用を許されたアドバンスト・ロウか。 こっちが何か術を使えば即座にプリズン送り。こわい、こわい・・・。 |
シド | 知っているなら話が早い。私は暴力が嫌いなんだ。 |
マーシュ | エゼルさん! |
(エゼル、肩をすくめる。) | |
エゼル | ・・・やれやれ、こんなところで使いたくないんだが。 |
(カードを取り出し、構える。) | |
エゼル | その目でしっかり見とけよ。 いけっ、アンチロウ! |
(強い光。視界が戻ったときにはマーシュとエゼルの姿は消えている。) | |
シド | アドバンスト・ロウの効果まで打ち消すとは・・・ 天才とはよく言ったものだ。 |
(守護騎士達に目を向ける。) | |
シド | ひきあげるぞ! |
(去る。暗転。) (パブのカウンター前にいるエゼルとマーシュ。) |
|
マーシュ | エゼルさん。さっきのあれが・・・アンチロウなの? |
(エゼル、頷く。) | |
エゼル | ああ、そうだ。 ジャッジマスターのロウを無効化して、封じられていた術を使えるようにしたのさ。 |
マーシュ | へぇ・・・すごいなぁ。 |
エゼル | そうそう。オレってすごいのよ。ハハハ。 それにしても、とうとうジャッジマスターまで出てきちまったな。 |
(両手を広げるマーシュ。) | |
マーシュ | エゼルさん、こんなことやってて大丈夫なんですか? |
エゼル | オレたちの意志を無視して勝手にロウをいじってるやつらが悪いんだ。 気にする必要なんてないさ。それにアンチロウでやつらをからかうのは楽しいぜ。 そうだ、マーシュ。 おまえにはオレの店を教えておくよ。 |
マーシュ | お店・・・ですか?お店なんて開いているんですね。 |
エゼル | ロウカードのトレードを専門にやってるのさ。まだバレてないぜ。 欲しいカードがあったらいつでも覗きに来な。 |
(頷くマーシュ。) | |
マーシュ | はい。今度、遊びに行きます! |
(暗転。) 【アンチロウ】クリア。 拠点「アイセン平原」が出現。 |
RUMOR
【エゼルの秘密の店】
あのエゼル・バルビエが、カドアンの街でひそかに店を開いているらしい。
アンチロウカード同士のトレードを行っているようだが、詳細は不明である。